【罰ゲーム】 X 峪釣行記

momiji

2010年02月22日 22:22

これが、うわさの「男の笹道」か。
熊笹を手で掻き分け、掻き分け・・・。




かなりの距離、熊笹道を歩いた。
ここまで来ると、不思議とくもの巣もほとんど見当たらない。
虫も入り込まない熊笹の尾根道。
額の汗が、目に染みて視界がぼやけた。
振り返れば、尾根に延々と生える熊笹がそよ風に揺れている。
ぼやけた目には、それが幻のように思えた。

熊笹に先を遮られ、視界は悪い。
人間、先が良く見えないと不安になるものだ。
歩みを緩めてしまったり、違う道に迷い込んだり。
でも目的があれば、遮二無二に進むパワーが体の内から湧いて来る。
私は、Hさん、Sさん、Yさんの後を何とか着いて行った。

もう3時間は歩いただろうか。
やがて笹道を抜けるとガレ場に出た。
その谷底には一筋の流れが粛々と流れている。
4人とも慎重にそのガレ場を下った。
沢の水で顔を洗い、それぞれが釣り支度を始める。

(中略)

高さ20mはありそうな垂直の爆流が、見えて来た。
そこには、深く青い淵が山の緑を映し込んでいる。
いくつかのイワナが淵尻に並んで浮いていた。
交替でキャストして、みんな良型のイワナをネットへ。






魚影は濃いようだ。
ただそれでも満足していない4人の顔。
東北に住むと言う「タキタロウ」ほど大きい魚はいないだろうが・・・、
この淵の雰囲気は、大きなイワナの存在を匂わせた。
少し休憩がてら場を休める。

その後、Yさんがフライをキャストすると、元気良く25cmほどのイワナが飛び出した。
必死に潜ろうとするそのイワナが、かけ上がりに沈む大岩まで来た時。
そいつは突然に下から沸き上がった。
躊躇することを全く知らないかのような猛アタック。
あっと言う間の出来事だった。
2尺近い魚が、Yさんの釣ったイワナを飲み込んで水底に消えた。
一体あの魚は・・・。

(また中略)

この峪の帰り道。
峪川沿いの岩棚に仮住まいのあるY猿さんを尋ねた。
Y猿さん、次回は一緒に行きましょう。(笑)

20〇〇年〇月、『X峪釣行記』




尚、この釣行記はフィクションであり、登場する人物は実在します。(笑)


【ヤマメダービーの罰ゲーム】は、「大鳥池のタキタロウに迫る!」㈱コスミック出版、
を見て感想文を書くこと。
子供と一緒にそのDVDを見てみた。
素直にその感想文を書こうと思ったが、罰ゲームを勝手に妄想釣行記に置換。
このDVDは、そんな妄想をせずにはいられない魅力があった。
へほ爺さん、お許し下さいませ。(笑)
奈良子でご一緒したyukimuさん、さのやさん、へほ爺さんに、
「妄想源流釣行」へ登場してもらいました。
スペシャルゲストとして、山猿さんにも。
皆さん、勝手に登場して頂いた上、ギャラもなくて申し訳ない。(笑)
もしもこんな源流の淵があったとしたら、内緒で行かないで下さいね。
お願いしますよ。(笑)


PS

「大物ヲ瀧太郎ト云 五尺計ノモノ大鳥川ヨリ流レ来ルコト有ト聞ク」
松森胤保著『両羽博物図譜』(1885年)
『Wikipedia』より


あなたにおススメの記事
関連記事